歴史を学ぶ意味

日本が日本であるために

私は子供の頃、歴史が死ぬほど苦手でした。
中学生の頃はテストで100点満点中30~40点程だった気がします。
歴史を勉強する意味が分からず、ただただ苦痛でした。
しかし、30歳を過ぎて世間を注視するようになったくらいから
歴史を学ぶ意味について理解し始めました。
今回の記事はそんな歴史を学ぶ意味について書いていきます。

歴史を学ぶ意味

歴史を学ぶ意味とは、
自分を知ることです。
過去を知り、現在を知り、未来を知ることです。

過去を知ることで現在へ至る経緯を知ることが出来ます。
経緯が分かると現在の状況を正しく理解することが出来ます。
そして、この状況からどのような未来が訪れるかを知ることが出来ます。

訪れる未来が分かれば対策も出来ます。
避けたい未来であれば未来を変えることも出来るかもしれません。

歴史を学ぶことで自分のルーツを知り、自分が何者かを知ることが出来ます。
そして未来への対策が出来ます。

つまり歴史を学ぶ意味とは、
自分を知ることです。
過去を知り、現在を知り、未来を知ることなのです。

それは即ち、歴史観を持つことでもあります。

愚者は経験に学ぶ

ドイツ帝国の初代首相であるビスマルクの名言に
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
とあります。

歴史とは先人たちの経験であり知識であり知恵であります。

偉人の著書を読むということは
1人の偉人の人生を通しての教訓を学ぶことになります。

100人の偉人の本を読むということは100人分の教訓を学ぶことになります。
先人たちがどういう選択をして、どういった経緯で失敗したのか。
失敗から学び改善する。
自分の代わりにトライ&エラーを繰り返しくれているわけです。
それらの経験は計り知れない宝といえるでしょう。

100人の偉人の教訓を学ぶということは
人生において100人の偉人をアドバイザーにつけているとも言えます。

そう考えると、
歴史を学ばず自分だけの経験にのみ頼り、選択をし続けるということが
どれだけ愚かな行為かが分かります。

狭すぎる視野では正解を導き出すことは出来ません。

歴史観を持たない政治家

総理大臣は日本の政治家のトップとして様々な重要な政策を行います。
そんな重要なポジションの総理大臣ですがここで質問です。

歴史観を持った総理大臣or歴史観を持たない総理大臣

どちらが国・国民にとって良い政策を行ってくれると思いますか?
愚問ですかね?

では総理大臣ではなく国会議員ではどうでしょうか?
国会議員として相応しいのはどちらですか?

歴史観を持った国会議員or歴史観を持たない国会議員

これも愚問ですか?
本当にそうでしょうか?

実際に与野党を含めて
日本人としての歴史感を持った政治家がどれだけいるのでしょうか。

もっと言うと有権者は
どうやって歴史観を持った政治家を選ぶのでしょうか?

地元のイベントでよく名前を聞くからという理由で投票してませんか?
よく分からないけど何となくで投票してませんか?
労働組合で応援しているという理由で投票してませんか?
直近のバラマキをしてくれるという理由で投票してませんか?
耳障りの良いことを言っているという理由で投票してませんか?

有権者が歴史観を持たないことが原因でこういったことが起こります。

有権者一人一人が、もっと言うと日本人一人一人が歴史を学び歴史観を持つことで
政治家も歴史を学び歴史観を持たざるを得なくなります

歴史観を持たない政治家が果して日本を良くする政策が出来るのでしょうか。
今を見ればそうではない事が何となくでも分かると思います。

知らないことを知ること

子供はよく覚えたての言葉を使いたがります。
新しく何かを覚えたことが嬉しくて仕方がないわけです。
これが勉強の本質です。

勉強はやらなければならないからやるのではなく
知りたいからやりたいからやるのです。
我々はいつから勉強が苦行になったのでしょうか。

たくさん調べて勉強し歴史を学び多くの知識を蓄えた賢人のことを
他人は「何でも知っている人」といいます。
しかし、そう呼ばれる賢人たちは「自分は無知だ」と言います。

一見矛盾しているように見えますがそうではありません。
賢人は知っている事(知識量)が愚者と比べて膨大であることに違いはありません。
しかし、賢人は愚者とは違い「何を知らないか」を「たくさん自覚」しています。
つまり、「知らない」という事実を知っているわけです。

知らないことを自覚するから疑問・興味が生まれ調べるのです。
そして知識が増えるごとに新たな疑問が生まれ調べるを繰り返します。
そうすることで物事をより深く理解していくわけですね。
これらを自発的に行える人が賢人といえます。

そもそも疑問に思わなければ興味も持ちません。
知らないことすら自覚出来ません。
愚者は歴史を学ぶことを無意味と言います。
結果、興味を持てず疑問に思わず知らない事すら自覚せず
ものごとを深く理解しないため
浅い考えで物事を判断してしまいます。

歴史を学ぶと知恵がつく

歴史を学ぶと知恵がつきます。
歴史とは過去のストーリーをまとめたものです。
時代が新しくなればなるほど具体的な日時から状況までより繊細に記録が残っています。

現在であればインターネット上に電子データとして大量の情報を記録することが出来ます。
画像であったり動画であったりブログ等の文書であったりします。
それこそ誰もが記録を残すことが出来ます。
これも現代という時代を表した後の歴史です。

少し未来になればブロックチェーン技術といった
偽造や修正が難しい方法が使われるかもしれません。

少し前の時代でいえばUSBメモリやDVD、CD、フロッピーなどの
個々の記録媒体に保存するものが主流でした。

それらの記録媒体が無い時代では相当長い間、紙に文字を書き残すという手段が主流でした。
コピー用紙にインクで記録を残すと
しっかり湿度温度管理された暗室で保存しなければ
紙もボロボロになり文字も薄くなって消えていきます。

大事な情報でしっかり記録に残したいものは
和紙に墨で文字を書くことで一生どころか数百年以上残すことも可能です。

紙が無い頃は木や石などに記録を残していたのではないでしょうか。

書く道具も無かった時代であれば石などを使って
傷をつけることで記録していたのではないのでしょうか。
傷を使った文字は複雑な形状では成り立たないものです。
打痕やまっすぐな線等、単純な傷の組み合わせで文字が作られていたのではないでしょうか。

文字が無い時代はどうでしょう。
言葉を使って語り継がれたのではないでしょうか。
重要な教訓は多くの人伝えに伝わり歩き
民話や神話等の興味を持ちやすく面白い物語に形を変えて
残してきたのではないでしょうか。

言葉だけでは表現できないものは
踊りや歌などを用いて記録として残したのかもしれません。
その踊りは例えば神楽であったり、儀式であったり。
今では意味も分からず形だけ伝わっているものも多そうですが。。

人はその時あるもの、使えるものの中で知恵を絞り
様々な困難に立ち向かいその教訓を残してきました。

これらすべてが歴史で先人たちが残してくれた知恵の結晶です。

人はモノにぶつかって痛い目に合えば、次から同じ目に合わないように注意します。
良い思いをした時は、また同じ思いを出来る様に同じことをやろうとするでしょう。
これは人1人の人生の中で何度も何度も起こり知恵をつけていきます。
その経験の積み重ねで物事を深く知り、理解を深め
より正しい判断が出来る様になっていきます。

歴史を学ぶということは、過去の数千数万数億とそれ以上の人達が
積み重ねてきた経験とその知恵を学ぶことになります。
つまり自分が直接経験しなくとも先人たちの知恵をつけることが出来ます。
歴史を学び始めるタイミングは早ければ早い程良いです。
今日が人生で一番若い日です。

偉人や賢者は歴史を学び、
物事の判断を歴史ベースで行っています。
過去を学び、今を知り、未来を見るわけですね。

日本人としての誇りをもとう

日本の歴史は王室・皇室を基準でみた場合、
現存する国の中では圧倒的に長い歴史をもつ国です。。

日本書紀によると初代神武天皇が即位した年が紀元前660年で今から2600年以上も前になります。
この数字に関しては歴史学者の間でも意見が分かれるところではあります。
国家として成立したのは少なく見積もっても1700年以上前です。

日本は文字より先に国が出来たため建国の記録が残っていません。
つまりいつどういった経緯で建国されたかがあいまいな国ということです。
実際にいつから国があったかは外国(主に中国)の古い歴史書から想像するくらいしかありません。

しかし重要な事は〇〇年に建国したという事実ではありません。
それだけ長い間、1つの王朝が続いているという真実です。

世界の各時代、各国の王朝は
力で覇権を奪いひと時繁栄し新勢力に滅ぼされるという歴史をたどっています。

しかし日本の天皇は現在に至るまで続いています。
それは天皇が国民を力による支配をしてこなかったことにあります。

もし力で支配をしていれば他の王朝と同様に国民の不満が爆発して
クーデターが起こってとっくの昔に天皇家は滅んでいたでしょう。

しかし天皇はいつの時代も
国を家、国民を家族と捉えて
国や国民に深く関心を持って広く知り、
国民一丸となって幸せな国をつくるよう努めてきました。

日本は天皇という存在があるからこそ
国民が支配者の奴隷とならずに済んでいます。

そして国民も天皇を深く信頼し
国民一丸となり国を愛する心を持っていたからこそ
敗戦後からの復活を果たし
今の豊かな生活の土台をつくられてきたわけです。

私たち日本人はもっと自国である日本の歴史を学び
日本人としての誇りを持つべきです。

今の私たちは
先人たちの築き上げてきた遺産を
ただ食いつぶしながら生活している状態です。

今のままでは私たちの次の世代へ負の遺産しか残せません。

日本は天皇の治す(シラス)国です。

天皇は国民一丸となって幸せな国をつくる様にと
臣(内閣総理大臣、最高裁判所長官)に権力を与えます。

内閣総理大臣は国会で指名され、最高裁判所長官は内閣で指名されます。
つまり権力をもつ人物を実質的に決めるのが国会です。
そしてその国会は国会議員の集まりです。
国会議員は我々国民が選挙で選んだ国民の代表です。

つまり
今のこの日本の状況を作り出している根本は
歴史も学ばず、浅い考えでマスコミの情報を鵜呑みにしてきた
私たち日本人です。
歴史観が無いから深く考えず、
飴をくれる人を選んでしまっていることが原因です。

この状況は、国民一人一人が日本の歴史をしっかり学び
自分を知り、歴史観をもつこと。
マスコミの情報を鵜呑みにせず
日本人としての誇りをもって
選挙で変えていくしかありません。

歴史を学ぶとはこういうことではないでしょうか。

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